
「あなた」と「私」の間にある距離は、一体どれぐらいなのだろう。
肩と肩がぶつかるほど近くまであなたが近いのに、
私はあなたのことを知らずに、流れのままにすれ違う。
自分は、田舎の風景が大好きだ。
時間を忘れるほどまでに、人はゆったりとし、その場の雰囲気までもが止まって感じる。
そこにただいるだけで、心と身体は、それに応じるように静まってゆく。
でも・・・「人ゴミ」と言われる都会も大好きだ。
せわしないほどに人が速く、地面が見えないほどまでにうごめく。
車のクラクション、まばゆいネオンの光の束、人の声が重なり、そこかしこにこだまする。
無意味に、人ゴミを見たくなる。
無意味に、雑音を聞きたくなる。
無意味に、光の束を見たくなる。
そこには、一人一人の世界が広がっている。
「人間」という、リアルで、生々しいモノを自分が失いかけた時、
自分はわざと人ゴミの中へ、気持ちをダイブさせる。
重くて身動きとれないほどにまで、固まってしまったわだかまりが、人の流れに解けてゆく。
また一つ新しい街を見つけるために、今日もまた出かけてみよう。
そこにはまだ見ぬ街の表情、流れゆく人の動き、自分を照らしてくれる光が待っている。
あなたとすれ違っても、一緒に動いていることを感じるために。

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